大学の卒業旅行と称してインドへ一人旅をしたことがある。
なぜインドを選んだのかという確たる理由もなく、またインドに関する知識もほとんどないに等しかった。
漠然と人生初の海外旅行はインドしかないと不思議にそう思い込んでいた。
約20日間の旅はまさしくカルチャーショックの連続で、見事に日本の記憶が吹き飛んだ。
怖い目にもあったが、大半は現地の人たちとの楽しい交流を得て思い出深い旅になった。
リクシャーのおじさんの家で、家族のように迎い入れられたり、
「死を待つ人の家」で衝撃的なボランティアを経験したり、
シタールの演奏会で、その神韻縹渺たる音色に酔いしれたり……。
日本に帰ってからも冒険を終えた後のような夢見心地な状態がしばらく続いた。
年月が経つにつれ、その印象が薄れると同時に大きな問いかけをされたのではないかと次第に考えるようになった。
やはりそれは日本とインドという環境の違いに拠るところが大きいのだろう。
漠然とした問いかけを前に、心の奥底から切れ切れの言葉が泡のように生まれてきた。
当時ショーペンハウアーに熱中していたこともあり、アフォリズムという形で手帳に書き留めていった。
ある程度たまってきたところ、20代を終えた記念にそれを抜粋して写真とともにまとめてみた。
それが下記の一連の画像である。
懐かしくて今見ると稚拙な表現もあるけれど、貴重な記録としてネット上で残しておきたいと思う。
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