信号機

横断歩道の前で立ち止まった人々の群れがいる。彼らは赤く点灯した信号機を見続けている。焦ることなく信号の通りにいつまでも立ち止まったままである。見回す事もなく信号機を信頼し、その指示通りに止まってるだけで他に何も思い煩うこ […]

三角測量的見方

「それは両目で見るということですね」 M氏は塾講師の経験があるだけに、僕の考えをあっさり平易にたとえてくれた。 現在の実務が本来の目的とズレていないかどうかを私は三角測量になぞらえて話していたのだ。 一点だけから見るとそ […]

ふたりの子ども

ようやく残暑も和らぎ、秋の気配を感じるようになった休日の午後のことである。 私は公園でなかなか来ない友人と待ち合わせていた。 明るい日差しの中、子どもたちが歓声を上げながら遊び回っている。 その無邪気な声が私の心をほのか […]

トイレの神様

年末になると部屋の掃除が気になってくる。少しづつでも進めようと気がついたところを手掛けていく。 家とか部屋というのは深層心理学的に言うと自我を表すようである。 夢に出てくる家がボロボロだと精神的にも肉体的にも疲れ果ててい […]

仕事の5段階説

ずいぶん前に会社の入社試験で「仕事について」というテーマを与えられ作文を書かされたことがある。通俗的なことを書いても面白くないので、マズローの欲求5段階説をベースに、それまでぼんやり考えていた自分なりの仕事の分類を書いて […]